(ブルームバーグ):政府は、経済対策に伴う2025年度補正予算案で、11兆円台後半の規模で新規国債を追加発行する方針だ。補正予算時の発行額としては22年度以来の大きさとなる。
複数の政府関係者が26日、明らかにした。税収の上振れなどを財源に活用するが、過半を国債で補う。25年度当初予算と今回の補正予算を合わせた国債発行額は、24年度の42兆1390億円を下回る。当初予算段階では税収増加を背景に、17年ぶりに国債発行額が30兆円を割り込んでいた。
責任ある積極財政を掲げる高市早苗首相は、経済対策の財源について「税収の上振れなどを活用してもなお足りない分は国債の発行により賄う」と説明してきた。当初と補正の合算で国債発行額が前年度を下回る姿を見せることで財政にも配慮したが、市場の懸念を払しょくできるかは見通せない。
政府が毎年秋から冬にかけて編成する補正予算では、財源不足を補うために国債を追加で発行するのが恒例だ。直近では24年度補正予算で6兆6900億円を発行した。今回の規模を上回るのは、22年度第2次補正予算の22兆8520億円にさかのぼる。
税収は3兆円近くの上振れを見込む。25年度当初予算では77兆円8190億円と見積もっていたが、過去最高の80兆7000億円程度となる。
すでに閣議決定した経済対策は補正予算での一般会計歳出を17兆7000億円程度としたが、編成作業ではここからその他の経費を追加したり既定経費を減額したりするため総額は変わる可能性がある。
政府は補正予算案を28日に閣議決定する。
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