南アフリカで開かれたG20サミットで、中国の李強首相と最後まで接点を持つことがなかった高市総理。政府・与党内からは、日中の対立は長期化するとの見方が強まっています。

2日間にわたり、南アフリカのヨハネスブルクでおこなわれたG20サミット。20を超える国の首脳や国際機関の代表と笑顔で握手やハグを交わし、積極的に距離を縮めた高市総理ですが、焦点だった中国の李強首相とは。

高市総理
「中国とはあらかじめ調整はおこなっておりません。今回のG20サミットでは李強首相と会話する機会はございませんでした」

集合写真を撮る際には数メートルの距離まで接近し、一瞬、2人の視線が合ったようにも見えましたが、最後まで挨拶を交わすことはありませんでした。

高市総理
「日中間に懸案と課題があるからこそ、それらを減らし、理解と協力を増やしていくべきだと考えております。我が国としては中国との様々な対話についてオープンでございます。扉を閉ざすようなことはいたしておりません」

こう強調した高市総理ですが、台湾有事をめぐる発言に中国側は態度を硬化させ続けていて、関係改善の糸口はつかめないままです。

政権幹部
「(高市総理と中国側)双方、譲る状況にはないよね。時間経過の中で収めるしかなく、何か手を打って解決するのは難しいだろう」

また、近く日本でおこなわれる予定の日中韓サミットも、調整が進まず開催が危ぶまれる状況になっていて、今夜、帰国する高市総理ですが、当面は日中の懸案に頭を悩ます状況が続きそうです。