緊張状態が続く日中関係。中国との関係が悪化した場合、日本の経済損失は「1.7兆円」を超えるという試算が出ています。
日本の経済損失1.79兆円の試算 そのワケとは…
出水麻衣キャスター:
野村総合研究所エグゼクティブ・エコノミストの木内登英さんが示した日本の経済損失「1.7兆円」を超えるという試算を、客観的なデータとともに分析していきます。

2012年に尖閣諸島を日本が国有化した際、中国は対抗措置として、日本への「渡航自粛」を呼びかけました。それにより団体旅行のキャンセルが増え、中国人観光客が前年比で25.1%減りました。
木内さんの試算では、2012年と同じ規模で中国の方が日本へ渡航しなくなると、年間1兆7900億円の経済損失が出るということです。
木内さんは他にもレアアースや留学生、水産物、EV(電気自動車)業界に関して、今後影響が出てくる可能性があると指摘しています。
現在、中国の方が日本にたくさん来ていますが、2025年1月〜9月の訪日中国人の数は約749万人で、過去最多のペースです(観光庁より)。

【2025年1月~9月 訪日外国人客数】
・中国:約749万人(23.7%)
・韓国:約679万人(21.5%)
・台湾:約504万人(15.9%)
・アメリカ:240万人
・香港:182万人
総数:約3165万人
※日本政府観光局より
観光庁によると、中国人観光客の皆さんが日本で使っている金額は一人あたり約24万円だといいます。全体で1兆6400億円使っているということで、これは大きな金額ですよね。
サバンナ 八木真澄さん:
大阪の黒門市場で見かけるのもほとんど中国の方で、高いものを買っています。