(ブルームバーグ):米半導体大手エヌビディアは人工知能(AI)スタートアップのプールサイドに最大10億ドル(約1540億円)を追加出資する計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
プールサイドは現在、評価額120億ドル(調達額を含まないベース)で20億ドルの資金調達の協議を進めている。関係者の1人は、エヌビディアは当初5億ドルを出資し、プールサイドが調達目標を達成した場合は最大10億ドルに拡大する可能性があると、匿名を条件に語った。エヌビディアの出資は今回初めての報道となる。
関係者によれば、プールサイドは既存投資家による約7億ドルを含め、すでに計10億ドル強の出資の約束を得ている。別の関係者によると、投資運用会社マグネター・キャピタルも出資を協議中という。
プールサイドとエヌビディア、マグネターの広報担当者はいずれもコメントを控えた。今回の資金調達ラウンドの一部詳細は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が、マグネターの参加についてはテクノロジーニュースサイトのジ・インフォメーションがそれぞれ先に伝えていた。
プールサイドの評価額は、昨年の資金調達ラウンド時の3億ドルから大幅増となる。これは1年前に初の製品を発表したばかりのプールサイドに対する投資家の強気姿勢を示している。
米国とパリに拠点を構えるプールサイドは、コーディング自動化に特化した製品を提供しており、政府や防衛分野での利用を想定している。将来的には汎用(はんよう)人工知能(AGI)の開発を目指しており、人間の知能を超える次世代AIの実現に取り組むとしている。
エヌビディアの今回の資金調達ラウンド参加は、同社が将来顧客になり得るAIスタートアップの支援を通じ、エコシステム拡大を積極的に進めていることを示している。関係者の1人によると、プールサイドは調達資金の一部をエヌビディアの次世代画像処理半導体(GPU)「GB300」の購入に充てる予定。エヌビディアはプールサイドにすでに出資している。
原題:Nvidia to Invest Up to $1 Billion in AI Startup Poolside(抜粋)
--取材協力:Ian King.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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