横須賀基地でトランプ氏が賞賛「ドナルド」「サナエ」と呼ぶ場面も

そして午後3時半すぎ、2人を載せた大統領専用ヘリはアメリカ軍・横須賀基地へ。原子力空母「ジョージ・ワシントン」に着艦しました。

ネイビーブルーのスーツに着替えた高市氏と、白のキャップを被ったトランプ氏が時折談笑しながら向かった先は、兵士らが待つ演説会場です。

トランプ大統領
「この女性は“勝者”だ。私たちは一気に親しい友人になった」

肩を抱かれながら、こう賞賛された高市氏。会場の大きな歓声に腕を上げて飛び跳ね、28日一番の笑顔で応えて見せました。

その後、官邸で取材に応じた高市氏…

高市総理
「トランプ大統領に対しまして、日本として主体的に防衛力の抜本的強化、および防衛費の増額に引き続き取り組んでいく決意をお伝えしました」

高市氏は午後9時すぎ、自らのSNSに「私の素晴らしい盟友」としてトランプ氏と映る写真を投稿しました。

高市氏とトランプ氏の会談。その成果について、政権内からこんな評価が聞こえてきます。

総理周辺
「想定していたより上をいく成果を得られた。100点満点でしたよ。『ドナルド』『サナエ』と呼ぶ場面もありましたね」

官邸関係者
「会談が仲良しムードで始まったのは、安倍元総理の功績が大きい」

安倍元総理の妻・昭恵氏は、トランプ氏と面会。「主人のことを今も大切に思ってくださり、私にも温かいお言葉をかけていただいた」と自身のSNSに投稿しています。

日米首脳会談について専門家は、「日米の思惑が一致していた」と話します。

日米の安全保障に詳しい明海大学・小谷哲男 教授
「今回はあくまで経済における協力関係をアピールするというところがメインだった。日本側は各閣僚が会談のための資料を手元に用意しているが、トランプ政権側は誰も手元に資料用意していなくて、『自分たちの関心のある経済の問題を中心に話をしに来た』という雰囲気を感じることができた」

“経済優先”の背景にあるのが、30日に韓国で開かれる米中首脳会談です。

その最大の懸案は“レアアース”。トランプ氏の関税引き上げに対し、世界最大の採掘国である中国が「輸出規制」で対抗しているのです。

小谷教授
「レアアースがアメリカ経済のアキレス腱ですから、アメリカとして輸出規制の強化、これをできるだけ遅らせたい、習近平氏と向き合うというアメリカの計画。その一環として日米の間で合意がなされた」