「黄金時代を」ノーベル平和賞“推薦”を打診

その“歴史的な1日”は2人の会談から始まりました。

車内から手を振りながら、高市総理が待つ迎賓館に向かうトランプ氏。

一方の高市氏は少し緊張したような面持ちでしたが、ほどなくして…

高市早苗 総理
「大統領、ようこそ再び日本へ!」

到着したトランプ氏を笑顔で出迎えました。

続く自衛隊の栄誉礼では、音楽隊によるアメリカ国歌の演奏に、トランプ氏も敬礼で応えました。

そして迎えた首脳会談。対面で行うのは初めてですが、高市氏の第一声は…

高市総理
「開始が遅れまして失礼いたしました。いまトランプ大統領の部屋で野球を見ておりました」

直前まで一緒にメジャーリーグのワールドシリーズを観戦していたという2人。そのおかげもあってか、会談は終始和やかなムードで行われました。

高市総理
「私は日本の国益を守り抜くためにも、強い日本外交を取り戻す決意。日米同盟の新たな黄金時代をトランプ大統領とともに作り上げていきたいと願っている」

トランプ大統領
「私は常に日本を愛し尊敬してきた。日米関係はかつてないほどに強固なものになるだろう。あなたとともに尽力していくことを楽しみにしている。日本のためにできることがあれば、我々はいつでもそこにいる」

笑みを浮かべながら話す高市氏。ガザの停戦合意など、トランプ氏の外交手腕を称える場面もありました。

ホワイトハウスの報道官によると、高市氏はトランプ氏に対し、「ノーベル平和賞に推薦する」と伝えたということです。さらに…

高市総理
「安倍総理に対する長きにわたる友情に感謝をしている。実は安倍総理からはよく、トランプ大統領のダイナミックな外交について話を聞いていた」

トランプ大統領
「シンゾーアベは私の大親友だった。シンゾーや他の人たちから私が聞いて知る限り、あなたは偉大な総理の一人になるだろう」

会談中、両首脳が繰り返した口にしたのは互いに親交のあった「安倍元総理」の名前です。安倍元総理のように、トランプ氏と個人的な信頼関係を築きたいと意気込んでいた高市氏は、こんなプレゼントも用意していました。

高市総理
「これは安倍昭恵夫人からシンゾーが使っていたパターです」

トランプ大統領
「(彼は)素晴らしい人だった」

安倍元総理が生前使っていたゴルフクラブや、高市氏が総裁選でも訴えた「JAPAN IS BACK」の文字が書かれたキャップなどを贈りました。

その後、両首脳は日米の関税交渉をめぐるアメリカへの80兆円規模の投資に関する文書や、レアアースなど重要鉱物の供給力確保についての文書に署名。

北朝鮮の拉致被害者の家族会とも面会しました。