米ゼネラル・モーターズ(GM)は22日、ロボタクシー部門を閉鎖して1年もたたないうちに自動運転分野に再び乗り出す計画を発表した。2028年にもドライバーの関与なしで走行できる電動スポーツタイプ多目的車(SUV)「キャデラック・エスカレードIQ」を投入することを目指す。

このモデルには、ハイウエー走行中にハンドル操作も視線も不要となる機能を搭載する計画。一般道では作動しないが、将来的には市街地走行に対応し、他のモデルでも展開する意向だ。

自社のロボタクシー「クルーズ」の事故により、同社は昨年末、自動運転事業から撤退した。だが、5月に自動運転トラックのスタートアップ「オーロラ・イノベーション」からスターリング・アンダーソン氏を開発責任者に迎えて同事業の再始動を示唆していた。

アンダーソン氏は社内会議で、自動運転技術を最優先事項の一つにすると約束した。22日のインタビューでは、クルーズの元従業員を何人か再雇用し、新たな人材を採用したと明らかにした。GMの自動運転技術の未来は、ロボタクシーではなく個人向けの販売にあるという。

「GMが自動運転に本気で取り組んでいないのなら、私を最高製品責任者にするのはおかしな選択だっただろう。この人事が何を意味するか察していただけると思う。自動運転を信じているからこそ私はここにいる」と語った。

GMは「スーパークルーズ」というハンズフリー運転支援機能を実用化済みで、ドライバーは一定の時間、手を離すだけでなく目を離すこともできる。アルファベット傘下のウェイモに挑もうとしたが、23年に歩行者をはねる事故が発生したために頓挫した。

アンダーソン氏はオーロラでは最高製品責任者を務めた。テスラでもオートパイロットシステムの開発に携わった。

原題:GM Is Getting Back Into Self-Driving Cars With 2028 Cadillac SUV(抜粋)

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