欧州中央銀行(ECB)の金融緩和は順調に進んでいるが、状況の変化に応じて追加措置が必要となる可能性もあるため、継続的な監視が不可欠だと、ECBチーフエコノミストのレーン理事が述べた。

レーン氏は21日、フランクフルトでの講演で、「全体として金融政策の伝達は順調に進んでいる」と発言。「金融政策の伝達力が各時点でどの程度かを評価するには、会合ごとの対応とデータに基づくアプローチを維持するのが妥当だ」と語った。

ECBは過去1年間に8回の利下げを実施。政策金利は現在据え置かれている。政策当局者らはインフレ率が2%目標付近で推移し、経済が緩やかではあるものの成長を続けるとの見通しに納得している。

一方で、少数派の当局者は引き続き追加利下げの可能性を残すべきだと主張している。貿易摩擦などのリスクが続いているためだ。レーン氏は、不確実性が政策の伝達を弱める場合、「より強力な金融介入」が必要になる可能性があると警告した。

原題:ECB’s Lane Says Monetary Policy Is Being Transmitted Smoothly

(抜粋)

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