21日の債券相場は上昇が予想される。原油先物相場の下落により米国の長期金利が低下した流れを引き継ぐ。自民党と日本維新の会の連立合意で政治の安定が見込まれることも支えになる。

この日行われる10年クライメート・トランジション利付国債(CT国債)入札については、無難に消化されるとの見方が出ている。

SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、政局の安定に加え、自民と維新の連立政権の下で「財政拡張もさほど大きくならないとみられることは国債の買い材料だ」と指摘する。ただ、日本銀行の早期利上げが意識されることは中長期債の重しになるため、新発10年債利回りが1.65%を大きく下回ることはないと予想している。

同氏の新発10年国債利回りの予想レンジは1.64-1.68%(20日は1.665%で終了)、先物中心限月12月物は135円80銭-136円10銭(同135円93銭)。

先物夜間取引で12月物は20日の日中取引終値比9銭高の136円02銭で終了した。20日の米10年国債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp)低い3.98%程度。

10年CT国債入札

  • 発行予定額は3000億円程度
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジスト
    • 発行減額や高い利回り水準、新発債需要が支えになり、無難ないしやや低調な結果を予想
    • 低い流動性は懸念材料で、CT国債利回りは通常債を上回る逆グリーニアムが常態化している
    • 年内から来年初の利上げが十分織り込まれていない点も懸念材料
  • 備考:10年クライメート・トランジション利付国債の過去の入札結

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