（ブルームバーグ）：中国の米国および欧州連合（EU）向けレアアース（希土類）磁石の輸出が9月に減少した。中国はその後、輸出規制を強化し米中間の緊張が高まっている。
中国の税関データによると、小型ながら強力な磁石の米国向け輸出は2カ月連続で減少し、8月の590トンから421トンに落ち込んだ。欧州向けも2582トンから2461トンへと減少した。18日に発表された別の統計でも、磁石が大半を占めるレアアース製品全体の輸出減少が示された。
電気自動車（EV）や風力タービン、軍需装備に不可欠なレアアース磁石は、米国との対立において中国の最も強力な切り札となっている。
中国は4月に輸出規制を導入し、米国への圧力を強めたほか、今月には世界の防衛産業向け供給を防ぐことを目的として、輸出管理の対象範囲を大幅に拡大する計画を発表した。
トランプ氏は中国との通商交渉再開を前に、米国が重視する問題としてレアアースと合成麻薬フェンタニル、大豆、台湾を挙げた。フロリダからワシントンへ戻る大統領専用機内で19日、「中国にレアアースを巡って駆け引きしてほしくない」と述べた。
原題：China’s Rare-Earth Magnet Exports to US Slip Ahead of Trump-Xi（抜粋）
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