(ブルームバーグ):トランプ米大統領は17日、中国との通商交渉に関して楽観的な見方を示すとともに、習近平国家主席との会談は予定通り行われるようだと述べた。
これに先立ち、トランプ氏は中国との関税応酬は持続可能ではないとの考えを表明。17日に放映されたFoxビジネスとのインタビュー映像によれば、今年に入り米中が表明している関税は維持可能かどうかとの問いに対して、「持続可能ではない」と答えた。「ただ、そういう数字になっている。維持される可能性もあるが、中国側がそうさせた」と語った。
また習氏とは「とても良い関係だ」とも述べ、「中国とはうまくいくと思っている。ただし、公正な合意がなければならない。公正であることが不可欠だ」と強調した。
その後、トランプ氏とベッセント財務長官はホワイトハウスで、今後の中国との協議で、広範な貿易合意を実現できるとの期待感を示した。世界的な景気減速や米中間の貿易断絶を巡る懸念をトランプ政権が和らげようと腐心している様子がうかがえる。
トランプ氏は記者団から米中貿易協議の進展について問われ、「われわれは非常にうまくやっていると思う。中国とうまくやっていると思う」と述べた。
習主席との会談については「予定どおり進んでいるようだ。彼らは会談を望んでいる。われわれも会いたい」と述べた。
ベッセント氏は中国側の交渉責任者である何立峰(ハァ・リーファン)副首相と「米東部時間17日午後8時半-9時(日本時間18日午前9時半-10時)頃に話す予定だ」と説明。「その後、私と何氏、および代表団がマレーシアで会い、米中首脳会談の準備を進める見通しだ」と述べた。
「状況は沈静化していると思う。我々が中国に示してきたのと同じ敬意を中国も示してくれることを望んでいる。習主席との関係を踏まえ、トランプ大統領が事態を良い方向に戻すことができると確信している」とも話した。
トランプ氏は先週、中国が厳格なレアアース(希土類)輸出規制を発表したことに反発し、中国からの輸入品に対して11月1日から100%の追加関税を課すと警告。今月後半に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせて予定されている習主席との会談を中止する可能性にも言及していた。
米中はこれまで高関税の適用を相互に停止することで合意しており、直近の休戦合意は11月10日に期限を迎える。
原題:Trump Says Threatened Tariffs on China ‘Not Sustainable’ (1)(抜粋)
(トランプ大統領とベッセント長官の発言などを加えて更新します)
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