(ブルームバーグ):17日の債券相場は上昇が予想される。米国で銀行不安が再燃し、長期金利がリスク回避の買いで半年ぶりの水準に低下した流れを引き継ぐ。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、債券相場は超長期ゾーンの地合いの良好さに加え、リスク回避からの米長期金利低下を受けて上昇と予想する。その上で、「日本銀行の内田真一副総裁のあいさつは今後の新たな手掛かりを与えず、流動性供給入札は無難だろう」と述べた。
同氏の新発10年国債利回りの予想レンジは1.62-1.645%(16日は1.65%で終了)、先物中心限月12月物は136円16銭-136円52銭(同136円11銭)。
先物夜間取引で12月物は16日の日中取引終値比18銭高の136円29銭で終了した。16日の米10年国債利回りは5ベーシスポイント(bp)低い3.97%程度と4月以来の低水準で引けた。
日銀の内田副総裁は17日、午後3時35分から全国信用組合大会であいさつをする。米ワシントンを訪問中の植田和男総裁は16日、経済・物価見通しの確度が上がればそれに応じて金融緩和の度合いを調整するとの考えを示し、田村直樹審議委員は16日の講演で追加利上げの必要性を改めて述べた。内田副総裁が年内追加利上げに前向きな発言をするかどうかが注目される。
流動性供給入札
- 対象は残存期間5年超15.5年以下
- 発行予定額は6500億円程度
- 備考:流動性供給の過去の入札結果(表)
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