パレスチナ自治区ガザの和平計画の「第1段階」にもとづき、イスラム組織ハマスは拘束していた人質の解放を始めました。2年におよぶガザの戦闘の終結に向け、「第2段階」に向けた交渉につながるのかが焦点です。イスラエルのテルアビブから中継です。
いまから2時間ほど前に、ハマスは拘束していた人質7人を解放しました。生存している人質はほかに13人いて、この13人についても、もう間もなく解放される予定となっています。
私がいるテルアビブの通称「人質広場」と呼ばれる場所ですが、いま、多くの人が集まって、前方に設置された画面に見入っています。私たち、何度もこの場所を訪れていますが、きょうほど人が集まっている様子は見たことがありません。モニターに解放にともなう映像が映し出されるたびに、何度も歓声をあげている様子が見られます。
きょうイスラエルでは、国全体で人質解放の様子を見守っているという状況です。
ハマスは今後、拘束中に死亡した人質の遺体も返還することになっていて、これが実行されれば、合意にのっとり、人質48人すべての解放が完了することになります。
ガザ情勢をめぐってはその後、和平計画の「第2段階」に向けた交渉が始まる予定です。「第2段階」では、ガザの非武装化や戦後統治など、ハードルの高い課題についての協議が始まり、難航が予想されます。
イスラエル軍は一部撤収したものの、いまもガザでの駐留を続けていて、これまでのように停戦を破って戦闘を再開させるというシナリオも排除できず、ガザ情勢をめぐっては今後も不安定な状況が続いていきます。

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