(ブルームバーグ):株式取引アプリを運営する米ロビンフッド・マーケッツの共同創業者2人が、世界の富豪の仲間入りを果たした。同社の株価が年初来で4倍に上昇し、S&P500種株価指数の構成銘柄で最も大きく上げている。
これにより、ブラッド・テネフ氏(38)とバイジュ・バット氏(40)が、初めてブルームバーグがまとめた世界の富豪500人の番付に名を連ねた。
資産額はそれぞれ75億ドル(約1兆1400億円)と88億ドルに達している。トランプ米大統領による金融規制緩和に、株式相場上昇局面や暗号資産(仮想通貨)取引ブームが重なったことが追い風となった。

ロビンフッドの広報担当者はコメントを控えた。
テネフ、バット両氏は2013年にロビンフッドを共同で創業。手数料無料の株取引を広めたことで同社の評価額は急上昇し、両氏は5年後にビリオネアとなった。同社は21年、ミーム株ブームの最盛期に上場し、最初の1週間で株価が80%余り上昇した。
その後、規制当局の調査、21年のゲームストップ株など急騰時の対応をめぐる投資家の反発、投資の「ゲーム化」への政治的批判といった一連のトラブルに見舞われ、株価は急落していた。

しかし、トランプ氏の政権復帰後に状況は一変。暗号資産を積極的に支持する同氏の姿勢と規制緩和の流れが、暗号資産からミーム株に至る投機的資産を押し上げた。
ロビンフッドの4-6月(第2四半期)純売上高は前年同期比で45%増加し、そのうち暗号資産関連は98%の増収率を記録した。
テネフ、バット両氏はロビンフッド株をそれぞれ約6%保有し、特別議決権株式を通じて取締役会を共にコントロールしている。
バット氏は24年に経営から退いたが、取締役として同社に残っている。現在は新たなスタートアップのエイサーフラックスを設立し、宇宙空間から地球に太陽光エネルギーを送る計画だ。
原題:Robinhood Founders Join World’s Richest in Risky Trading Revival(抜粋)
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