(ブルームバーグ):米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、同行が人工知能(AI)開発に年間20億ドル(約3000億円)を投じ、ほぼ同額のコスト削減効果を上げていると述べた。
ダイモン氏は7日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「コスト削減効果は数十億ドル規模に達しているとわれわれは把握しているが、これはまだ始まりにすぎない」と語った。
同氏はAIの導入について、一部の雇用喪失を招くものの、新たな機会を生み出すと一貫して主張してきた。同行のAI活用事例はすでに数百件に上り、今後も増加する見込みだという。AIはがん治療の支援や労働時間短縮にも役立つ可能性があるとも語った。

ダイモン氏は昨年、株主に宛てた書簡で、AIを「印刷機、蒸気機関、電気、コンピューター、インターネット」に匹敵する技術革新だと称賛していた。
同行では数千人の従業員がAI関連業務に従事している。ダイモン氏は、トレーディングや調査、株式ヘッジ、顧客サービスなどあらゆる部門のプロセスにAIが組み込まれ、副操縦士のような役割を果たすとの見方を示している。
ただ、ダイモン氏は同書簡で、AIは労働者の生活の質を大きく改善する可能性が高い一方で、あらゆる新技術と同じく一部の雇用喪失を伴うと説明した。
原題:JPMorgan’s Dimon Says AI Cost Savings Now Match Money Spent (1)(抜粋)
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