8日の債券相場は下落が予想される。高市早苗自民党総裁の下での財政拡張懸念に加え、円安がインフレ加速や日本銀行の利上げにつながるとの見方から売りが先行する。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは「自民党が国民民主党の玉木雄一郎代表に財務相のポストを用意しているとの観測が出ており、超長期債は買いにくい」と語る。中長期債についても、市場は円安進行によるインフレ加速と日銀の利上げを意識し始めていると指摘。金利全般に上昇圧力がかかると予想する。

同氏の新発10年国債利回りの予想レンジは1.69-1.71%(7日は1.675%で終了)、先物中心限月12月物は135円65銭-135円90銭(同135円87銭)。

先物夜間取引で12月物は7日の日中取引終値比8銭安の135円79銭で終えた。7日の米10年国債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低い4.12%程度で引けた。スワップ市場が織り込む年内の米利下げは1.8回程度。一方、日銀による10月利上げの織り込みは20%程度、12月まででは50%超となっている。

日銀買い入れオペ

  • 定例の国債買い入れオペの対象は残存期間1年以下、1年超3年以下、5年超10年以下、10年超25年以下。買い入れ額はそれぞれ1000億円、3000億円、3050億円、1150億円
  • 日銀:国債買い切りオペ一覧 (表)

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