(ブルームバーグ):マクロン大統領からフランスの政治危機深刻化の阻止を託されたルコルニュ暫定首相だが、7日の時点で既に障害に突き当たっている。政治的な行き詰まりを打開するための妥協に、複数の政党がほとんど意欲を示していない。
ルコルニュ氏は首相として辞任することが決まっているが、8日夜を期限に野党をまとめ、フランスに「安定」をもたらす最後の試みを行うようマクロン氏から要請されている。膨らみ続ける債務負担を抑制し、投資家を安心させるために予算が緊急に必要とされていることが背景にある。
だが、社会党と中道右派の共和党は、両党がともに連立政権に加わるような合意を結ぶ可能性を排除した。
マクロン氏の側近で、マクロン政権下で最初の首相を務めたエドアール・フィリップ氏は7日、予算成立と引き換えに任期満了前の辞任を申し出るなど、大胆な手を打つべきだと提言した。
フィリップ氏はRTLに対し、「当面の問題に対処し、予算を成立させるための首相を指名するのならば、マクロン氏の名誉になるだろう。そして、予算が成立した段階で、早期の大統領選挙実施を発表すればいい」と語った。

原題:Macron’s Urgent Bid for Political Accord Suffers Early Blows (2)(抜粋)
--取材協力:Samy Adghirni.
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