今回、高市氏が決選投票の議員票で小泉氏を逆転した裏には何があったのでしょうか?自民党本部から与党キャップの橋口記者の解説です。
まずはこちらのボードをご覧ください。1回目の投票での議員票の動きですが、高市氏が3番手になってる一方で、JNNの終盤情勢でそれぞれ30人前後の支持とみられた小林氏と茂木氏が44人、34人と上積みされているのが分かります。
さらにこの2人の陣営の票が決選投票で高市氏に流れたとみられています。
実はこの背景には、党内で唯一の派閥を率いる麻生最高顧問の存在があります。
派閥の関係者によりますと、麻生氏はきょう午前、周辺に決選投票では高市氏を支持する考えを伝えるとともに、1回目の投票では小林氏と茂木氏に入れるよう求めていました。
これは、両氏に1回目の投票では協力することで決選投票では高市氏に入れるよう求める戦術で、実際、茂木氏の陣営幹部はJNNの取材に「麻生さんとは貸し借りがあったので2回目は高市氏に入れた」とあきらかにしました。
小林氏も敗戦の弁のなかで高市氏に投票したと話しています。
こうした狙いが功を奏し、決選投票では高市氏が大幅に議員票を積み上げ、党員票と合わせて小泉氏を振り切ったものとみられます。
ただ、勝利の立役者となった麻生氏は自らに近い鈴木総務会長などの要職起用を求めていくものとみられ、さっそく、「挙党一致」を掲げる高市氏がどのような人事をおこなうかが焦点となります。

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