自民党総裁選まであと4日。勝敗のカギを握るものの一つが、去年、石破総理を支持したいわゆる“石破票”です。一体、どの候補が手にするのでしょうか?
きょうから韓国を訪問している石破総理。在任中、最後の外遊になる見通しで、良好な日韓関係を次の政権に引き継ぐための“地ならし”を進めています。
その次を選ぶ総裁選。勝敗のカギを握るとみられているのが、いわゆる“石破票”の行方です。
去年の総裁選では1回目の投票で3番目の議員票、党員票も全体のおよそ3割を獲得した石破総理の票を得ることが出来れば、勝利に近づくことになります。
総裁選が告示された日には…
記者(9月22日)
「石破総理が、去年総裁選で石破総理を支持した議員らとの会合を終え、ホテルをあとにします」
都内のホテルで自らに近い議員らと会合を開き、総裁選をめぐって意見を交わしたとみられる石破総理。すると翌日、自身が期待する候補について次のように言及しました。
石破総理
「この1年間、政権に本当にともに汗をかき、力を尽くして下さった方、そしてまた、基本的な政策を引き継いでくださる方、そういう方が結果として選ばれることがあればいいなと」
石破総理の周辺は「林官房長官と小泉農水大臣を念頭に置いた発言だ」と解説します。
実際、林官房長官の推薦人には旧石破グループの議員が名を連ねるほか、小泉陣営には複数の旧石破グループの議員が参加しています。
さらに、告示日翌日に発言したことにも理由が。
旧石破グループ議員
「党員が投票を済ませる前に、林さんか小泉さんへの投票を促す狙いがあった」
林、小泉両氏も“石破票”を念頭に置いてか、路線を継承する考えをにじませています。
ただ、自民党内からは「石破総理は仲間が多いわけではない。影響は限定的だ」という声も上がっています。
一方、野党でも総裁選が終わったあとを見据えた動きが。
午後、国会では立憲・維新・国民民主の3党の国会対策委員長が会談し、臨時国会初日に行われる総理大臣指名選挙をめぐって意見を交わしました。
国会では野党が多数を占めていることから、まとまれば野党側から総理大臣を誕生させることもできますが。
日本維新の会 遠藤敬 国対委員長
「(総理指名選挙で)うちはうちで藤田(共同代表)と書くかもわからないし、それぞれの状況状況で変わると思いますから」
国民民主党 古川元久 国対委員長
「我が党としては基本的に玉木代表と、首班指名(総理指名選挙)で書くという現時点での我が党の考え方をお話をした」
結局、野党で総理候補を一本化するという結論には至りませんでした。
立憲民主党 笠浩史 国対委員長
「それぞれの党の考え方があるので、そこを短期間のうちに埋めていくということは、なかなかこれは難しいんじゃないかなと」
与野党は、来月14日以降の中旬に臨時国会を召集する方向で調整を進めていて、自民党の新たな総裁が次の総理に就任する公算が大きくなっています。

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