(ブルームバーグ):8月の米中古住宅販売成約指数は上昇し、5カ月ぶりの高水準となった。住宅ローン金利の低下が追い風となり、低迷する住宅市場を下支えした。
新型コロナ禍で住宅市場が活況を呈していた時期には、同指数は100を大きく上回っていた。

先週発表された8月の米新築住宅販売も予想外に急増し、住宅市場が長年の停滞から抜け出しつつある可能性が示唆される。住宅ローン金利は1年ぶり低水準の6.34%まで下がり、多くの消費者に購入を促す一方、自宅をようやく売りに出す動きにつながっている。
オックスフォード・エコノミクスの米経済担当チーフエコノミスト、ライアン・スウィート氏は「7月から8月にかけて中古住宅販売成約指数が予想以上に上昇したのは、住宅市場が動き出しつつある初期の兆候だ。最近の住宅ローン金利低下の恩恵はまだ十分に表れていない」とリポートで指摘。「30年固定金利が6%に近づけば、住宅市場は下支えを得て、より顕著に改善し始めるだろう」と続けた。
地域別では、中西部で9%近く急上昇し、2023年以来の大幅な伸びとなった。南部と西部でも指数は上昇した。
住宅ローン金利の低下は歓迎される動きだが、数百万人は現行水準を大きく下回る金利で借り入れており、住み替えに消極的だ。その結果、市場に出回る在庫は抑制され、価格は高止まりしている。
ファースト・アメリカン・ファイナンシャル・コーポレーションのエコノミスト、オデタ・クシ氏は、雇用ペースが低調なため、転勤や住宅市場の動きが抑制されていると最近のブログで指摘した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:Pending US Home Sales Jump to Highest Level in Five Months(抜粋)
(統計の詳細を追加し、更新します)
--取材協力:Chris Middleton.
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.