「ポスト石破」を決める自民党の総裁選が告示され、5人の戦いが始まりました。演説会で各候補は何を訴えたのか、キーワードを分析してみました。
午前10時、自民党本部で始まった総裁選候補者の受け付け。午後には早速、各候補が演説会に臨みました。
1人15分の持ち時間に何を訴えたのか、AIでキーワードを抽出してみると、経済安全保障担当大臣の経験を踏まえ、「経済」や「安全保障」といった言葉が浮かび上がります。
小林鷹之 元経済安保担当大臣(50)
「子育て世代を含めた現役世代が自由に使えるお金を増やします。その一つが所得減税です。経済→防衛→外交→経済という、この循環をぐんぐんぐんぐん回していくことが世界をリードする日本への道筋だと考えています」
続いて演説に立ったのは茂木前幹事長。積極的な若手や女性の登用、そして次世代への継承を訴えました。
茂木敏充 前幹事長(69)
「自民党を、日本経済を必ず再生する。その目標は2年。閣僚の平均年齢は10歳若返らせます。3割は女性を登用します」
3番目に演説したのは林官房長官。キーワードから見えてきたのは岸田・石破政権の政策を継続し、さらに「進める」ということ。なかでも政府をあげて取り組む「賃金」の上昇に関する言葉が目立ちます。
林芳正 官房長官(64)
「実質賃金を1%ずつ上昇させていく。2040年代、それまでに強い経済と強い社会保障、これをしっかりとやっておかなければ間に合わなくなります。行程表を作って取り組みます」
一方、他の候補と少し異なる特徴が出たのが高市氏です。その演説では…
高市早苗 前経済安保担当大臣(64)
「高円の秋野の上の朝霧に・・・」
自身の選挙区である奈良の鹿について詠んだ万葉集の一節を吟じます。キーワードでは「鹿」や「外国人」が目立つ結果となった高市氏。奈良公園の鹿に危害を加える訪日外国人の存在などをあげ、外国人問題に取り組む姿勢を強調しました。
高市早苗 前経済安保担当大臣
「私達と文化や何もかもがあんまりにも違う人たちをまとめて入れていくということ、この政策は一旦考え直さなあきません」
そして、最後に演説に立った小泉候補。「国民」や「立て直す」という言葉を中心に、党の結束や国民からの信頼回復を訴えました。
小泉進次郎 農水大臣(44)
「私達自民党は時として国民から遠ざかり、国民の思いに応えられなくなることで信頼が大きく揺らぐことがあります。国民の求める安全と安心を実現する政党として自民党を立て直していこうではありませんか」
来月4日の投開票に向け、12日間の論戦が始まりました。

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