中国当局は、アメリカの半導体大手エヌビディアが独占禁止法に違反したと発表しました。米中貿易協議の最中に発表することでアメリカ側に揺さぶりをかけた形です。

国家市場監督管理総局は、2020年に中国当局がエヌビディアに対し条件付きで認めたイスラエル企業の買収をめぐり条件に違反した疑いがあるとして去年12月から調査を行ってきました。

そして15日、エヌビディアが独占禁止法に違反していたと発表しました。

具体的な違反の内容は明らかにしておらず、「追加の調査を実施する」としています。

14日から行われているアメリカと中国の貿易協議ではアメリカによる半導体の輸出規制についても議題になる見通しで、中国政府としては、このタイミングで独占禁止法違反を発表することでアメリカ側に圧力をかけ、交渉材料とする思惑もあるものとみられます。