アメリカ西部カリフォルニア州の連邦地方裁判所は、抗議デモ対応のためにロサンゼルスに派遣された州兵などによる活動が法律に違反しているとの判断を示しました。

今年6月、ロサンゼルスではトランプ政権の移民政策に反発する抗議活動が行われ、トランプ政権はあわせて4000人の州兵や700人の海兵隊を派遣しました。

2日、連邦地裁は州兵や海兵隊による交通規制や群衆整理などの活動が、国内の治安対策に軍を使用することを禁止する連邦法に違反しているとして、政権に対し、それらの目的で使用しないよう命じました。

ただし、連邦機関が入る建物の警護などは可能としています。

今もロサンゼルスに州兵300人ほどが展開されていますが、撤収命令は出されませんでした。

また、命令の効力はカリフォルニア州内に限られていますが、トランプ大統領は治安対策を名目に中西部シカゴなどにも州兵を派遣する意向を示していて、その影響が注目されます。

現地メディアによりますと、政権側は控訴する方針です。

一連の裁判では6月、地裁が「州兵の派遣は大統領の権限を超えている」とし、派遣の一時差し止めを命じていましたが、直後に控訴裁が取り消していました。