中国の習近平国家主席は2日、ロシアのプーチン大統領と会談し、ともに戦勝国としての立場を強調して、結束を確認しました。

中国国営の新華社通信によりますと、中ロ首脳会談は2日、北京の人民大会堂で行われました。

習近平国家主席は「中国とロシアがお互いの国で行われた反ファシズム戦争勝利記念式典に出席したことは、第二次世界大戦の戦勝国であり、国連安全保障理事会の常任理事国である大国としての責任を十分に示すものだ」と発言。

中国とロシアが戦後の世界秩序をリードする存在であることをアピールしました。

そのうえで「両国は国際法の支配や多国間主義を重んじている」と述べ、アメリカのトランプ政権との違いを強調しました。

ロシア プーチン大統領
「われわれの緊密な交流は、前例のないほど高い水準にある両国の戦略的関係を反映している」

プーチン大統領は冒頭、このように述べたうえで、今年5月にモスクワで行われた対ドイツ戦勝80年の軍事パレードに習近平国家主席が出席したことに触れ、「第二次世界大戦でロシアと中国が果たした勝利への重要な役割を裏付けるものであり、歴史的真実と正義を守るという共通の決意の証だ」と強調。戦勝国としての立場をアピールしました。

両首脳はエネルギーや宇宙分野など20件以上の協力文書に署名。首脳会談に続いて、昼食をともにしたということで親密さをアピールした形です。

これに先立ち、モンゴルのフレルスフ大統領を交えた3者会談も行われるなど、北京を舞台に活発な外交活動が繰り広げられています。