サウジアラビアに拠点を置く即配スタートアップ、ニンジャは、来年にも実施する可能性のある新規株式公開(IPO)に向け、投資銀行の起用を検討していることが分かった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

関係者によると、同社は引き受け幹事候補および財務アドバイザー候補に対し提案を求めたという。非公開情報だとして、関係者は匿名を条件に話した。

創業3年のニンジャは今年、資産運用会社リヤド・キャピタルが主導する地元投資家グループから2億5000万ドル(約370億円)を調達。評価額は15億ドルに達し、サウジのテックユニコーン企業の一角に加わった。関係者の1人によれば、今後の成長見通しを踏まえ、上場時にはこれを大幅に上回る企業価値を目指す。

現時点では、IPOの時期や規模について最終決定はなされておらず、実現しない可能性もある。関係者の話では、投資銀行側が2027年の方が好ましいと判断すれば、IPOを延期する可能性もあるという。

ニンジャの広報担当者はコメントを控えた。

サウジでは既に、評価額10億ドル超のスタートアップが複数誕生しており、フィンテック分野のタビーやタマラなどが代表的だ。こうした動きは、石油依存経済からの脱却を図るサウジが、ダイナミックなテクノロジー産業の構築を推進していることを示している。

原題:Saudi Quick Delivery Startup Ninja Said to Seek Banks for IPO(抜粋)

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