米著名投資家ケン・グリフィン氏が率いるシタデル・セキュリティーズが今週、インドでオプショントレーダーを採用した。事情に詳しい関係者が明らかにしたもので、今後も同国での事業拡大に向けて人員を増やす計画だという。

関係者によると、大手マーケットメーカーの同社は、ムンバイの高頻度取引会社アークラヤ・リサーチからプラジュアル・マヘシュワリ氏を採用。同氏はシタデル・セキュリティーズ・インディア・マーケッツに加わったという。今後、インドでさらにトレーダーや上級職の採用を進める意向だと、非公開情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。

シタデル・セキュリティーズはインドでの採用計画についてコメントを控え、マヘシュワリ氏も電子メールでのコメント要請に応じなかった。

高頻度取引会社は現在、インドで厳しい環境に直面している。

高頻度取引米大手のジェーン・ストリート・グループは先月、市場操作の疑いで同国の証券規制当局から一時的な取引停止処分を受けた。同社は疑惑を否定しているが、規制強化に伴い世界の大手トレーディング会社が対インド投資に慎重になるのではないかとの懸念も出ている。

それでも、株式・オプション市場の深化、活況を呈する新規株式公開(IPO)、個人投資家からの巨額の資金流入を背景に、シタデル・セキュリティーズをはじめ、オプティバー、IMCトレーディング、ジャンプ・トレーディングなどのマーケットメーカーに、際立った成長機会を提供している。

原題:Citadel Securities Expands Team in India After Jane Street Saga(抜粋)

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