トランプ米大統領が所有するフロリダ州マイアミ近郊のゴルフリゾートで来年、米男子プロゴルフのPGAツアー大会が開催されることが決まった。トランプ氏のゴルフ場でのPGAツアー大会開催は約10年ぶりとなる。

PGAツアーは19日、2026年4月30日から5月3日にトランプ・ナショナル・ドラルで「マイアミ選手権」を開催すると発表した。同団体はトランプ氏が2015年に大統領選出馬を表明して以来、同氏のゴルフ場での開催を見合わせていた。しかし今回の決定は、トランプ氏所有のゴルフ場での大会開催をPGAツアーが再び容認したことを示している。

同団体に限らず、トランプ氏と一度は距離を置いたものの、政権2期目で関係修復に動く企業や団体は少なくない。

トランプ氏の次男でトランプ・オーガニゼーションの執行副社長を務めるエリック・トランプ氏は19日、PGAツアー大会開催の決定について、「大変光栄だ」とテキストメッセージで述べた。

PGAツアーのイベント担当バイスプレジデント、ジョーダン・アップレガー氏は声明で、トランプ・ナショナル・ドラルのコースの長さや広大なウォーターハザードから付けられた愛称「ブルーモンスター」に言及し、「PGAツアーがブルーモンスターで数々の大会を開催してきた歴史を踏まえると、ドラルで再び大会を開く機会を得たことはわれわれにとって大変喜ばしい」と述べた。

これまで、トランプ・オーガニゼーションが所有するゴルフ場での大会開催計画がトランプ氏に関連して中止になったケースも2件ある。いずれも全米プロゴルフ協会主催の大会で、15年の大統領選出馬演説でトランプ氏がメキシコ移民を「レイピスト」と呼んだことと、21年のトランプ支持者による連邦議会議事堂襲撃事件がそれぞれ問題視された。

その後、トランプ氏のゴルフ場では、サウジアラビア政府系ファンドが支援するツアー「LIVゴルフ」の大会が開催されてきた。LIVゴルフはPGAツアーと競合関係にある。

原題:Trump Doral to Host PGA Tour in 2026, Ending Decade of Distance(抜粋)

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