(ブルームバーグ):米娯楽・メディア大手のパラマウントは総合格闘技UFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)の親会社TKOグローバル・ホールディングスから、今後7年間に米国で行われるイベント全てを独占配信する権利を77億ドル(約1兆1400億円)で取得した。動画配信事業のパラマウント+(プラス)をてこ入れする。
パラマウントは来年から、タイトルマッチ(王座戦)やトップファイター同士の対戦を含む13のマーキーイベント(主要イベント)のほか、30のファイトナイトをストリーミング配信する。その他のイベントは傘下の放送ネットワークCBSで一部を放送する。
パラマウントは年間で平均11億ドルを支払う。国際的な権利についても、将来的に入手可能となれば取得を検討するという。
パラマウント買収を先週完了したパラマウント・スカイダンスのデービッド・エリソン最高経営責任者(CEO)は、TKOグローバル・ホールディングスがこれまでウォルト・ディズニー傘下のESPNに支払っていた金額の倍以上を提示した。パラマウント・プラスの加入者数は6月末の時点で7770万人と、同業他社に比べて少ない。UFCを加えることで数百万人の加入者増を見込んでいる。

エリソン氏は「UFCはスポーツ界のユニコーン的資産だ」とインタビューで話した。「単一プラットフォームが独占するスポーツとしては最大になる」と述べた。
UFCはこの10年で人気が爆発的に上昇。特に若い層を中心に、ボクシングからファンを奪っている。ここ数年は新しいスター選手の発掘に苦戦しているが、それでもTKOは強気な姿勢を崩さず、大幅な料金引き上げに踏み切った。
原題:Paramount Buys UFC Rights for $7.7 Billion to Boost Streaming(抜粋)
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