(ブルームバーグ):メキシコ政府は、米国に輸出する生鮮トマトに最低価格を設定した。トランプ政権がメキシコ産トマトに反ダンピング(不当廉売)関税を課したことを受け、米市場への全面的なアクセスの回復を目指す動きだ。
メキシコ政府は8日遅くに官報に掲載した政令で、最低価格の設定により、トマト輸出品の「価格にゆがみ」が生じる事態を回避できると説明した。米国の生産者は、メキシコ産トマトが不当に安い価格で販売されていると主張している。米国は今年、トマト輸出を規制する貿易協定から離脱した。

米商務省は先月、メキシコ産トマトについて約17%の反ダンピング関税を発表した。ただトランプ米大統領はメキシコとの貿易合意に向け、メキシコからの輸入品に対する関税引き上げを90日間猶予している。
今回導入された最低価格により、トマトの価格は丸型の「ボラ」で約40%、チェリートマトとグレープトマトでは26%引き上げられ、米国が課した関税率を上回る水準になると、メキシコ市に拠点を置くアグリカルチャル・マーケッツ・コンサルティング・グループの責任者フアン・カルロス・アナヤ氏がイマヘン・ラディオに語った。
原題:Mexico Sets Tomato Export Prices to Ease US Trade Spat (1)(抜粋)
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