(ブルームバーグ):中国の消費者物価は先月、前年と同じ水準にとどまった。過剰な価格競争の抑制を掲げる共産党指導部の方針を背景にデフレ圧力が和らいだ。
国家統計局が9日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比変わらず。ブルームバーグが実施したエコノミスト調査の予想中央値は0.1%下落だった。CPIは6月、前年同月比で上昇に転じていた。
7月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比3.6%低下。6月と同じ低下率で、これで2年10カ月連続のマイナスとなった。
中国では消費需要が依然として弱く、価格競争がデフレ圧力を強めている。政府は、企業利益を圧迫し賃金を押し下げてきた過当競争を抑えるキャンペーンを始めている。

共産党中央政治局は最近の会議で、年内の経済政策方針を決定するにあたり、「無秩序な競争」の是正を最優先課題の一つに位置付けた。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)の朱懌エコノミストは、「大局的には状況は変わらず、経済がデフレ圧力から抜け出すには依然として長い道のりがある。政策当局は『無秩序な競争の是正』がデフレの根本的な原因に対処する鍵であると認識しており、今後さらなる対応が取られる可能性がある」と指摘した。
原題:China Consumer Inflation Unchanged Amid Anti-Price War Campaign(抜粋)
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