(ブルームバーグ):8日の欧州債券市場は、明確な材料がないままドイツ国債が全体的に売られ、10年債利回りは再び2.70%に近づいた。
ドイツ10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.69%に、2年債は4bp上昇して1.96%となった。
短期金融市場は、年末までに欧州中央銀行(ECB)の年末までの利下げ幅の見通しを12bpと、7日時点の14bpからさらに後退させた。0.25ポイントの追加利下げが行われる可能性が、50%を下回ったことになる。
英国債も、10年債利回りが5bp上昇するなど全年限で軟調だった。イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、イングランド銀がこれまでの四半期に一度という利下げペースを、減速する必要があるかもしれないと警告した。
欧州株は小幅上昇した。ウクライナとロシアの停戦への期待や、企業業績が米国の関税に耐えているとの楽観的見方が広がったことを背景に、5月初旬以来、最も好調な1週間となった。
ストックス欧州600指数は0.2%高で取引を終え、週次では2.1%の上昇となった。ブルームバーグ・ニュースが、米国とロシアがウクライナの戦争を終結させる合意を目指し、合意案にはロシアによる占領地の支配を確定させる内容が含まれると報じた後、同指数は一時0.4%まで上げ幅を拡大した。
部門別では、素材株、銀行株の上昇率が高かった。一方、保険株は最も下落し、ミュンヘン再保険は保険収入見通しの引き下げを受けて、7.2%安となった。防衛関連株も下落した。
8月8日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
原題:Bunds Drop as Markets Pare Rate Cut Wagers: End-of-Day Curves、European Stocks Record Best Week Since May on Hope of War Truce(抜粋)
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