(ブルームバーグ):米投資ファンドのブラックストーンは6日、技術者派遣大手テクノプロ・ホールディングスを買収すると発表した。株式公開買い付け(TOB)を実施する意向で、投資規模は5074億円になる。
発表資料によると、ブラックストーンの日本での投資としては過去最大の案件となる。買い付け価格は1株あたり4870円で、6日の終値を6円下回る。7日に買い付けを始める。
派遣スタッフ不足による人件費の高騰を背景に、人材派遣業界は経営改革が急務となっている。帝国データバンクの調査によると、2025年上期に人手不足が原因で倒産した労働者派遣事業者は前年同期に比べて10件多い11件だった。
このため、比較的大手の事業者を中心に非上場化による抜本的な経営改革を目指す動きが選択肢の一つとなっている。医療・福祉人材派遣のトライトは6月、米カーライル・グループの参画で非上場化すると発表した。
テクノプロは、5月以降の非公開化を巡る報道に答える形で、非公開化も含む戦略的選択肢を検討しているとするコメントを発表していた。今月6日朝には、前日の報道に対して「ブラックストーンによる非公開化の協議も含め検討している」とコメントした。
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