(ブルームバーグ):資産家クリス・ロコス氏のヘッジファンド会社、ロコス・キャピタル・マネジメントが、今後も資金を預け続ける投資家に対し、料金引き上げを打診している。同社は、ロンドンを本拠とする世界最大級のマクロ系ヘッジファンドの一つ。
事情に詳しい関係者によると、同社は今後3年で、固定費である管理手数料を段階的に75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げ、最終的に2.75%とすることについて、投資家の同意を求めている。
運用報酬についても、現在の利益の20%から25%へと引き上げる方針だ。非公開情報だとして複数の関係者が匿名を条件に語った。
値上げは、人材への投資やリサーチおよびテクノロジー分野の強化に取り組むためだという。新たな手数料体系に同意しない投資家には、資金を引き揚げる選択肢も提示されている。
運用資産220億ドル(約3兆3000億円)超のロコスは、2024年に2桁台のリターンを記録したのに続き、今年1-6月(上期)も12.3%の収益を上げた。広報担当者は、今回の変更による解約は発生していないと述べたが、それ以上のコメントは控えた。
ロコスは、マルチ戦略型の巨大ヘッジファンド会社が主導する業界で競い合っている。こうした大手ファンドは高額報酬を提示して優秀なトレーダーを囲い込んでおり、そのコストの全てを投資家に転嫁している。
採用費やトレーダー報酬、接待・出張費など全てを投資家に転嫁する「パススルー」料金体系を採用していないヘッジファンドは、不利な立場に置かれることになる。これに対し是正策を模索する動きも出ている。
ロンドンの別のヘッジファンド会社、マーシャル・ウェイスは2年前、優秀な人材の確保に向けた競争力を維持する目的で「報酬サーチャージ」と呼ばれる追加費用を導入した。この費用はファンド資産の最大0.75%に相当するものだった。

原題:Chris Rokos Raises Client Fees at His $22 Billion Hedge Fund(抜粋)
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