31日の東京外国為替市場で円相場が下落し、対ドルで200日移動平均線を割り込んだ。日本銀行の植田和男総裁の会見が早期利上げ期待につながらず、円売りが再燃している。

円相場は一時ニューヨーク終値比0.1%安の149円72銭に下落。200日線の通る149円59銭を抜けて、4月2日以来の安値を更新した。200日線を抜ける円安となるのは2月以来となる。東京時間午後5時18分現在、0.02%高の149円48銭。

ペッパーストーングループのシニアストラテジスト、マイケル・ブラウン氏は植田総裁が特に新しいことを話さない一方、利上げに前向きなタカ派的な発言も行っていないため、近いうちに追加利上げが行われるとの期待がやや後退した可能性があると語った。

ブラウン氏によると、対米貿易交渉の不確実性は解消されたものの、日本国内の政治的混乱に日銀も対応する必要があり、利上げ実行の決意を示すのではなく、ゆっくりとしたペースで着実に進めるとの姿勢を堅持した格好だと言う。

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