ドーナツ店チェーンの米クリスピー・クリームを傘下に抱える投資会社JABホールディングが、マンハッタンの5番街に建設された高さ1002フィート(約305メートル)の高層ビルにオフィスを構える契約を結んだ。

24日の発表資料によると、同社は5番街520番地の11階で約1万1600平方フィート(約1070平方メートル)を借りる契約を結んだ。JABがニューヨーク市内で本格的なオフィススペースを確保するのは今回が初めてとなる。

JABのパートナー兼最高法務責任者(CLO)、ローレン・アギアー氏は発表資料で、「マンハッタン中心部に拠点を構えることは、われわれのチームにとって大きな節目となる。未来の働き方を体現し、ニューヨークの職場文化に新たな基準を打ち立てるこの開発プロジェクトに加われることを誇りに思う」とコメントした。

同ビルの所有者であるラビナは、これまでに合わせて3万平方フィート近いリース契約を結んでいる。最初に入居するテナントには、ニューヨークのプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社エインシャントや、バイオテクノロジー系のヘッジファンドが含まれ、いずれも年内に入居を開始する見通しだ。

ビル内のオフィススペースは25フロアにわたる。1区画当たり6800-1万2300平方フィートの広さがあり、専用テラスと開閉可能な窓を備える。

ブライアント・パークやグランド・セントラル駅から至近距離で、100戸の高級分譲住宅と会員制クラブ「モス」も併設されている。住宅部分の販売は昨年4月に開始され、既に95%超の住戸が売却済みだ。

オフィススペースの賃貸業務を手がけるジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)のベンジャミン・バス副会長は「反響は極めて大きい。勢いは続いており、完成が近づくにつれて、入居希望者の関心も非常に高まっている。複数のフロアで積極的な交渉が進んでいる」と語った。

原題:Krispy Kreme Owner Takes Offices at Fifth Avenue Skyscraper (1)(抜粋)

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