(ブルームバーグ):米クレジットカード会社アメリカン・エキスプレス(アメックス)では、4-6月(第2四半期)に費用が増加した。富裕層顧客向けのリスク管理への投資が響いた。経済を巡る不確実性が続く中でも、富裕層は支出を続けている。
18日の同社発表によると、連結ベースでの費用は14%増の129億ドル(約1兆9200億円)と、市場予想(127億ドル)を上回った。リスク関連投資に加え、カード会員による支出や旅行関連特典の利用に伴う顧客対応コストの増加も影響した。
アメックスが発行するカードやその他商品を通じた取引額は為替調整後ベースで合計4163億ドルと、アナリスト予想(4128億ドル)を上回った。
スティーブ・スクエリ最高経営責任者(CEO)は発表文で、「4-6月は、カード会員の支出が過去最高を記録し、プレミアム商品への需要も強かった。信用面でのパフォーマンスも業界トップ水準を維持している」と述べた。

プレミアムカードはアメックスが得意とする分野だが、競争が激しさを増している。JPモルガン・チェースは最近、「チェース・サファイア・リザーブ」を刷新し、年会費を795ドルに引き上げた。またシティグループも、富裕層顧客向けのクレジットカード「ストラータ・エリート」を発表した。
アメックスも存在感を維持すべく、人気の高いプラチナカードの刷新を年内に予定している。スクエリCEOはインタビューで、プレミアムカード分野での競争について、「業界全体がより良いものになる」とし、「われわれはこの分野でしっかりと地位を維持し、着実に成長してきた」と述べた。
原題:Amex Expenses Grow Amid Investments to Keep Customers Spending(抜粋)
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