(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループは、フルタイム採用のオファーを得たインターンが、より高収入が見込めるプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社に移ることを防ぐ新制度をスタートさせる。
バイサイドのキャリアを志向するインターンに「早期の就業機会」を与える。選抜された志願者は、投資銀行部門のフルタイム採用のオファーを得た後、プライベート市場業務を扱う資産運用部門に2年後に異動できる。ブルームバーグ・ニュースが内部文書の内容を確認した。
グローバルバンキング&マーケッツの共同責任者ダニエル・ディーズ氏は「そのような有能な人材に複数の選択肢を提示することが、われわれの目標だ。少し偏った意見かもしれないが、ゴールドマン・サックスで気が付くと進んでいた道が、ここに何年も引き留める道になるかもしれない」と内部文書で言及した。
PE投資会社からの誘いは、ウォール街の上位行にとって長年悩みの種となってきた。オンサイクル採用と呼ばれる慣行は、ゴールドマンのような投資銀行で実務研修が始まったころ、ジュニアバンカーにPE会社が内定を出し、研修が終わるのを待って引き抜く手法だ。
ゴールドマンのインターンへのオファーは、人材引き抜きに対抗する新たな試みと言える。将来的に他社に移籍する契約を締結していないとアナリストに3カ月ごとに誓約させる同行の方針について、ブルームバーグが先に伝えていた。JPモルガン・チェースも、競合他社への将来の入社承諾が発覚した場合、解雇されるとアナリストに通知した。

原題:Goldman Offers Interns Jobs in Private Equity — Within the Firm(抜粋)
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