(ブルームバーグ):米アルファベット傘下のグーグルは、8月20日にニューヨークで開催するイベントで、「Pixel」ブランドの新型ハードウエアを発表する。新製品群には複数のスマートフォンとスマートウオッチが含まれる見通しで、いずれも同社の人工知能(AI)技術を搭載する。
同社は今回のイベントで、「Pixel 10」「Pixel 10 Pro」「Pixel 10 Pro XL」「Pixel 10 Pro Fold」の4機種に加え、第4世代の「Pixel Watch」を披露する見込み。折り畳み型の「Pro Fold」は、サムスン電子の最新機種「Galaxy Z Fold 7」に続く形で登場する。
今年のPixelシリーズは、昨年モデルの「Pixel 9」シリーズに似た設計を踏襲しながらも、プロセッサーの刷新やハードウエアの微調整など、段階的なアップグレードが施される見通し。また、全モデルに搭載される独自のプロセッサー「Tensor G5」は、台湾積体電路製造(TSMC)が製造を担うと見られており、長年チップ製造をサムスン電子に依存してきたグーグルにとって大きな供給元変更となる。
グーグルは、サムスンの薄型折り畳み端末「Z Fold 7」に匹敵する設計には至らないとみられるが、自社開発のAIモデル「Gemini(ジェミニ)」を活用した新機能の数々を披露する見込み。Pixel 10 Pro Foldは、サムスンの折り畳み端末の最上位機種よりも手頃な価格設定になるとの観測も出ている。
全機種に最新基本ソフト(OS)「Android 16」が搭載される。
グーグルは例年9月に実施されるアップルの新型「iPhone」発表の数週間前に注目を集める狙いで、昨年から自社イベント「Made by Google」の開催時期を8月に前倒ししている。
米国のスマートフォン市場におけるグーグルのシェアは、アップルやサムスンと比べてごくわずかにとどまる。それでもPixelシリーズは、優れたカメラ性能や、Androidの最新アップデートを真っ先に受け取れる点などから、テクノロジー愛好家の間で一定の支持を得てきた。
原題:Google to Unveil New Pixel Hardware on Aug. 20 With AI in Focus(抜粋)
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