16日の欧州株は4日続落。一連の決算が嫌気された。トランプ大統領によるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長解任の懸念もセンチメントを押し下げた。

ストックス欧州600指数は0.6%下落。欧州株式市場の引け後に、トランプ氏はパウエル氏を解任する計画はないと言明した。ただし、15日に議会共和党議員との会合で解任の可能性については話し合ったことを明らかにした。

仏自動車大手ルノーは18%安と、約5年ぶりの大幅安。同社は2025年の収益性見通しを下方修正した。オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールディングは11%下落。クリストフ・フーケ最高経営責任者(CEO)は「マクロ経済や地政学的な要因による不確実性が高まっており、26年の成長を目指して準備は進めているものの、現時点では確言できない」と述べた。

欧州債市場では、ホワイトハウス当局者の情報としてトランプ氏が近くパウエル議長を解任する可能性が高いと報道されたことが材料となり、フロントエンドの国債が上昇した。

ドイツ2年債利回りは一時5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して1.84%と、約1週間ぶりの低水準。

この日の英国債は軟調維持。英国のインフレが予想外に加速したことに反応した。

7月16日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Stocks Drop on Glum Earnings, Worries Over Powell

Euro Bonds Rally After Powell Firing Report: End-of-Day Curves

(抜粋)

--取材協力:Michael Msika、Allegra Catelli.

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