(ブルームバーグ):米ボストン連銀のコリンズ総裁は、連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを検討するにあたって慎重な姿勢を取ることができるとの考えをあらためて示した。企業や家計のバランスシートが健全だとし、関税が経済に及ぼす影響を抑える可能性があると述べた。
コリンズ氏は15日、全米企業エコノミスト協会(NABE)主催のイベントで講演。「全体として堅調な経済状況が続いており、FRBが幅広いデータの慎重な精査に時間をかけることを可能にしている」と発言。「従って私の見解では、金融政策に対して『積極的に慎重な』アプローチを取ることが現時点では引き続き適切だ」と話した。
この日発表された6月の米消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコア指数が5カ月連続で市場予想を下回った。ただ細部を見ると、企業が関税に伴うコストの一部を消費者に一段と転嫁し始めている状況がうかがえる。
「全般的に金融データでは、価格上昇にもかかわらず、企業に利幅を圧縮できる余地や消費者に支出継続の余力があることで、関税の影響がいくぶん緩和され得ることが示唆されている」とコリンズ氏。「結果として、関税が労働市場の状況や経済成長に及ぼす悪影響は、より限定的なものになるかもしれない」と語った。

原題:Collins Says Solid Economy Gives Fed Time to Assess Next Move(抜粋)
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