(ブルームバーグ):中国の不動産開発大手、万科は、2025年1-6月(上期)の純損失が最大で120億元(約2470億円)に達するとの見通しを示した。国内不動産市場の深刻な状況が続いていることが浮き彫りになった。
万科が香港取引所に14日提出した資料によると、1-6月純損益は暫定ベースで100億-120億元の赤字と、前年同期の98億5000万元から赤字幅が拡大した。1-6月売上高は691億元だった。
万科は赤字の要因として、不動産プロジェクトの引き渡し件数の大幅な減少のほか、低水準にとどまる粗利益率や、資産の減損処理に伴う追加の引当金計上も挙げた。
中国の不動産セクターは長期の不況に苦しんでいる。政府の締め付けや消費者の購買意欲低下が打撃となり、過去4年間に主要デベロッパーの多くが債務不履行に陥った。政府は業界の回復に向け多くの措置を講じてきたが、効果はいずれも限定的だ。6月の住宅販売も引き続き減少し、市場では新たな刺激策を求める声が高まっている。
万科は経営不振を受け、今年1月に会長と最高経営責任者(CEO)が辞任。深圳市主導で経営陣が刷新された。
原題:China Vanke Says First Half Loss May Widen to $1.67 Billion (1)(抜粋)
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