中国は半導体のリソグラフィー(露光)分野での進展で重大な課題に直面しており、技術的自立を目指す戦略や、米国との貿易戦争で優位に立とうとする取り組みが阻まれている。

ワシントンを拠点とする独立系シンクタンク、セキュリティー・新興技術センター(CSET)によると、この分野で中国を主導する半導体製造装置メーカーの上海微電子装備(集団)は、旧世代のリソグラフィー市場においてわずか4%のシェアしか確保できていない。

中国企業は「半導体製造装置において顕著な進展」を遂げており、一部の分野では日本と同等の技術水準に達していると、CSETの研究者は分析。

しかし、上海微電子装備は依然として、最先端リソグラフィー装置で世界をリードするオランダのASMLホールディングや、日本のニコンに大きく後れを取っているという。

研究者のジェイコブ・フェルドゴイス、ハンナ・ドーメン両氏はこうした中国の状況について、「リソグラフィーが引き続き重要なボトルネックであることを物語っている」と14日のリポートに記した。CSETは複数の米政府機関から助言を求められることが多い。

ASMLは、複数年に及ぶ米国主導の輸出規制により、同社の最先端の極端紫外線(EUV)露光装置を中国に一度も出荷していない。

中国の華為技術(ファーウェイ)は2023年、国産の回路線幅7ナノメートル(nm)の半導体を発表し、米国の政治家に衝撃を与えた。このチップは中芯国際集成電路製造(SMIC)の支援を受けて生産されたが、その後は高度なリソグラフィー装置の不足を主因に進展が停滞している。

原題:China Lags in Chip Lithography, Influential DC Think Tank Says(抜粋)

--取材協力:Mackenzie Hawkins.

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