（ブルームバーグ）：中国のレアアース（希土類）輸出量が６月に2009年以来の高水準となったことが、公式統計で示された。強力な磁石の原材料となるレアアースを確保しようとする世界的な動きを裏付けている。

レアアースの主要供給国である中国が貿易を巡る米国との対立が激化する中で４月前半に輸出規制を開始し、業界では混乱が続いている。

輸出規制は特に「永久磁石」と呼ばれる製品の供給に大きな影響を及ぼしているが、これらは14日に発表された税関データの対象外となっている。

鉱石または金属の形で６月に輸出されたレアアースは前年同月比60％増の7742トン。これには中国国外にわずかに存在する磁石メーカー向けの原材料が含まれている可能性があり、自動車業界が深刻な供給不足に直面する中で、こうしたメーカーへの需要が急増しているとみられる。

中国の輸出規制は、17種あるレアアースのうち７種の基本的な原材料を対象としている。世界のレアアース永久磁石の約９割は中国で生産され、残りの大半は日本とドイツの企業が製造している。

原題：China’s Rare-Earth Metal Exports Spike to Highest Since 2009（抜粋）

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