(ブルームバーグ):トランプ米大統領は13日、米国がウクライナに地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」をさらに供与する方針だと述べた。ウクライナはロシアの空襲から自国を守るため、同システムが必要だと訴えていた。
ホワイトハウスに戻る途中のトランプ氏はアンドルーズ空軍基地で記者団に対し、「数について自分はまだ同意していないが、ウクライナはいくつかを受け取ることになる」と述べ、「われわれは彼らにパトリオットを送る。彼らは切実に必要としている」と続けた。
トランプ氏は14日にウクライナでの戦争に関する「重要な発表」を行うとも明言。発表の中で、ウクライナへの新たな軍事支援が明らかにされる見通しだ。戦争終結への交渉で妥協しようとしないロシアのプーチン大統領の姿勢に、トランプ氏はいら立ちを強めている。
14日には北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長が2日間の日程でワシントンを訪問し、トランプ氏と会談する。ドイツのピストリウス国防相もワシントン入りする予定だ。ドイツは2基のパトリオットシステムをウクライナに追加供給し、その費用を全額負担することでトランプ政権と協議している。
トランプ氏はこの追加供給で米国は「何も支払わない」とし、欧州連合(EU)が費用を負担すると主張した。同氏は先週、「これらの兵器」に支払うのは「100%」NATOだと述べていた。
それでも、これらの発言はトランプ氏の態度の変化を示す。今年1月の政権2期目発足以来、トランプ氏はウクライナへの新たな武器供与の承認を見送り、バイデン前大統領が果たせなかったウクライナとロシアの紛争停止を自分なら実現できると主張し、プーチン氏を交渉の席に着かせようとしてきた。
だが、記録的な数のドローンとミサイルでウクライナへの攻撃を続け、停戦の呼び掛けに応じないプーチン氏に対し、トランプ氏は先週不満を表明。プーチン氏に非常に失望しているとし、「彼は口では穏やかだが、夜になると爆撃を行う」と語った。
トランプ氏は先週、ロシアに関する14日の発表に米議会で現在検討中の新たな制裁を含むかどうかについては明言を避けたが、上院が対ロシア制裁強化の法案を可決すると見込んでいると話した。同法案はトランプ氏に近いグラム上院議員(サウスカロライナ州)が働き掛けている。
この制裁強化法案では、石油やガスなど制裁対象のあらゆるロシア産品を購入する貿易相手国・地域に対し、米国は500%の関税を課す。こうした国には中国やインドも含まれ、石油市場に甚大な影響を及ぼす恐れがある。また、同法案で既に導入済みの制裁を法制化する。
原題:Trump Will Send Patriots to Ukraine, US ‘Not Paying’ for Them(抜粋)
(情報を加えて更新します)
--取材協力:Nick Wadhams.
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