人種差別的な発言を理由にシティグループを解雇された元社員が、不当解雇と差別で同社を提訴した。

ファイナンス・ソリューション・グループのシニア・バイス・プレジデントとして勤務していたアン・ワトソン氏は、重大な不正行為を理由とした2023年の解雇は不当であり、自身の障害と性別、年齢による差別があったとして、補償を求めてロンドンの雇用審判所に訴訟を提起した。

ワトソン氏はオンラインで行われた社内面接で「プロジェクトが失敗したのは、インド人のチームと働いていたからだ。気を悪くしないでほしいが、インド人と働くのがどんなものか知っているだろう。それは悪夢だ」と述べたとされている。発言はインド系の面接官に向けられたという。

この発言の後に面接は中断され、ワトソン氏はオンライン上の別室で待機させられた。面接が再開されると同氏は「私に仕返しするチャンスが来たようね」と面接官に語った。

シティの人事リソースチームは面接から約1カ月後、侮辱的な発言が問題になっていることをワトソン氏に通知。同氏はこれに「衝撃を受けた」と訴状で述べている。「話を聞いてぞっとした。私は文化や国を失敗の理由にしないし、応募しているポジションの面接官にそのようなことを言わない」と、ロンドンでの審理のために準備した証言文書で述べた。

シティの広報担当者はコメントを控えた。ワトソン氏にメールでコメントを求めたが返信はない。

「私は新型コロナウイルスの長期後遺症と更年期の症状のために思い出せなかったので、発言したことを否定はしなかった」とワトソン氏。「記憶にはないものの」後悔と謝罪の気持ちはあるとした。

シティの弁護団は社内調査が公正かつ中立的に行われ、重大な不正行為を考慮した解雇は正当な措置だったと主張。ワトソン氏が主張する症状が「人種差別的なコメントの原因または要因になったとは考えられない」と述べた。

ワトソン氏は55歳の時に健康状態を理由に解雇されたと主張。その決定は「厳し過ぎる」ものであり、同氏の健康状態や、12年間に及ぶ勤務実績が考慮されていないとしている。

原題:Citi Employee Accused of Racist Comment Sues for Discrimination(抜粋)

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