(ブルームバーグ):米国の空港で標準的な保安検査を受ける際、乗客は靴を脱ぐ必要がなくなる。運輸保安局(TSA)の方針転換により、空港での検査の迅速化が期待される。
ノーム国土安全保障長官は8日、ワシントンのレーガン・ナショナル空港で開かれたイベントで今回の政策変更を発表し、TSAの多層的な保安対策により実現したと説明。新ルールは即日施行され、旅行者に歓迎されるだろうと述べた。
「全米の空港を利用する人々にとって、より快適で効率的な体験を提供できることをうれしく思う」とノーム氏は語り、2026年のサッカー・ワールドカップ(W杯)など大型イベントを控え、保安手続きの合理化が重要だと強調した。
その上で、一部旅行者は追加の検査対象となった場合、引き続き靴を脱ぐ必要があると同氏は話したが、具体的なケースには言及しなかった。
今回の変更は、有料の事前審査プログラム「TSA PreCheck」の利用者にのみ適用されていた特典が、一般の旅行者にも拡大する形となる。ノーム氏によれば、液体物の持ち込み制限やノートパソコンの取り出しルールなど、他の保安要件についても見直しが検討されているが、決定には至っていない。
靴の脱着に関する規則は、米国で2001年に起きた同時多発テロ以降に強化された空港保安体制の中でも、最も目に見えて批判の多かった措置の一つだった。靴脱ぎルールを巡っては実効性のない見せかけの対策だとし、保安検査の待ち時間増加を招いているとの指摘もあった。
今回の措置により米国の空港も、欧州連合(EU)やドバイ、シンガポールなど、通常、旅行者に靴を脱がせていない国際的な主要航空ハブと足並みをそろえる形となる。
米国の空港では、01年にスニーカーに仕込んだ爆発物の爆破未遂事件が発生したことを受け、06年8月から乗客に検査時に靴を脱ぐことが義務付けられていた。
原題:TSA Says Travelers Can Keep Shoes on at Airport Security (1)(抜粋)
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