ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、トランプ米大統領と電話会談し、防空強化の協力で合意したと明らかにした。会談でゼレンスキー氏は、米国側に主要兵器の供与再開を求めたとみられる。

会談の数時間前には、2022年の全面侵攻開始後最大級の空襲をロシアがキーウに仕掛けていた。トランプ氏は3日にロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったが、結果に失望感を表明していた。

会談後にゼレンスキー氏は「われわれは防空の可能性について協議し、ウクライナの防空強化で協力することに合意した」とX(旧ツイッター)に投稿し、両政府の専門チームが会談すると明らかにした。トランプ氏は最近の攻撃について、「十分によく知っていた」と続けた。

この電話外交は、トランプ氏がウクライナ戦争の早期終結という公約を果たそうと、再び取り組みを始めた可能性を示唆する。だが、最大限の要求を崩さないロシアを前に、同氏の取り組みは行き詰まっている。

ゼレンスキー氏にとって、ウクライナへの砲弾や防空システムの供与を停止した米国の決定に対処することも、会談の目的だった。この決定は突然で、ウクライナとその支援国には寝耳に水だった。供与が止まったのは155ミリ砲弾や地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」など、ロシアの空襲を撃退するためにウクライナが強く必要としている兵器だ。

ゼレンスキー氏は、トランプ氏との会談は「極めて重要で、実り多いものだった」と述べた。

一方、ドイツはウクライナ向けに少なくともパトリオット2基を確保しようと、米国との協議が進んだ段階にある。メルツ首相はこの計画を前進させようと、トランプ氏と3日に電話会談を行ったと、非公表の議論だとして匿名を要請した関係者が語った。

ロシアの主張を繰り返すことが多く、ゼレンスキー氏を非難することもあったトランプ氏だが、3日にはプーチン氏に対するいら立ちも示した。ロシア大統領府は米露首脳の電話会談でプーチン氏が戦争目標を「撤回することはない」と主張したことを明らかにした。

トランプ氏は「(プーチン氏が)停戦を目指しているとは思わない。極めて遺憾だ」と記者団に述べた。これに対して、ロシア大統領府はトランプ氏の発言に注意を払っていると、ペスコフ報道官は語った。同報道官の発言はインタファクス通信が報じた。

原題:Zelenskiy Says He Agreed to Work With Trump to Boost Air Defense(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.