(ブルームバーグ):米投資ファンドのブラックストーンが、元三菱UFJ銀行副頭取の谷口宗哉氏(63)を日本拠点の副会長兼エグゼクティブ・アドバイザーとして採用したことが分かった。7月1日付で着任した。
同行の有価証券報告書によると、谷口氏は1985年に三菱銀行(現三菱UFJ銀)に入行。京都支社長や大阪営業本部長を経験し、関西など西日本地域で幅広いネットワークを持つ。同行副頭取を退任後、三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、西日本駐在の副会長を務めた。
ブラックストーンの広報担当者によると、谷口氏はこれまでの経験やネットワークを生かし、特に西日本地域を中心とした事業拡大に注力する。同社日本法人の坂本篤彦代表取締役は「谷口氏とともに、ブラックストーンの規模やパートナーシップを活用しながら、日本市場での活動をさらに加速できることを楽しみにしている」とコメントした。
日本の相対的な低金利環境などを追い風に、プライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドは活動を活発化させている。米投資ファンドのカーライル・グループは年内に6人を追加で採用する計画だ。べイン・キャピタルは2023年、東京に加えて大阪事務所を開設し、より多くの投資機会の発掘を狙う。ブラックストーンが西日本戦略を本格化させるのも、こうした流れに沿った動きといえる。
--取材協力:Lisa Du.
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