27日の欧州債券市場は、リスク資産の上昇に加え、米国と欧州連合(EU)、中国との各通商交渉の進展について楽観的な見方が広がったことで、トレーダーが金融当局の利下げ観測を後退させたため、欧州債は下落した。

ドイツ2年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して1.87%となり、下げを主導した。ドイツ30年債利回りは一時3.1%と1カ月ぶりの高水準をつけた後、上げ幅を縮小した。30年債利回りはこの1週間で11bp上昇し、3月以来の週間上昇幅となった。

市場は、欧州中央銀行(ECB)の年内の利下げ幅を24bp織り込んでいる。26日時点から3bp縮小した。

英国債も、米国債と連動し下落した。米国債利回りはイールドカーブ全体で一時4bp上昇した。6月の消費者信頼感指数が急上昇し、インフレ期待が大きく改善したことを受けた。

欧州株は、5月中旬以来最大の週間上昇となった。ストックス欧州600指数は、1.1%上昇し取引を終えた。自動車株や消費財株が市場をけん引した。週ベースでは1.3%上昇し、過去6週間で最大の上げ幅を記録した。

米ナイキが3-5月期(第4四半期)の売上高で市場予想を上回り、1年間続いた売上高の減少がようやく緩和され始めたと発表したことを受け、スポーツ用品大手のアディダスとプーマの株価も上昇した。

6月27日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Stocks Post Best Week in Six on Trade Optimism With US(抜粋)

--取材協力:Michael Msika、Sabrina Nelson Garcinuno、Sagarika Jaisinghani.

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