“ガソリン減税”法案をめぐり、衆議院・財務金融委員長に対する解任決議案が可決したことを受けて行われた新たな委員長選出のための投票が先ほど行われ、立憲民主党の阿久津衆院議員が選ばれました。

立憲民主党 桜井周 衆院議員
「いざ野党が結束して法案を提出し、可決が見込まれる状況になったら審議拒否。これでは与党の責任を全く果たせていません」

自民党 深沢陽一 衆院議員
「こんな法案が通ったら財源はどうするのですか。関係する事業者はどうなりますか。国民生活に混乱を来すことは必至です」

午後行われた衆議院本会議では、野党が提出した井林財務金融委員長に対する解任決議案が審議されました。

解任決議案は、野党7党が共同で提出したガソリン税の暫定税率廃止法案について「与党側が審議入りに応じなかった」として、きのう、立憲民主党や日本維新の会などが提出したものです。

衆議院では野党が多数を占める中、採決の結果は…

額賀福志郎 衆院議長
「井林辰憲君解任決議案は可決いたしました」

野党の大半が賛成にまわったため、16票差で可決しました。

衆議院の委員長に対する解任決議案が可決するのは戦後初めてのことです。

(解任決定)井林辰憲 衆院財金委員長
「突然こういう解任決議を出されたということに関しては、非常に暴力的なものを感じております」

この後、再び本会議が開かれ、新たな委員長を選出するための選挙が行われ、投票の結果、立憲民主党の阿久津衆院議員が選ばれました。

野党側が委員長ポストを数の力で奪い取った形です。

一方、会期末まで残りわずかであるため“ガソリン減税”法案が成立する見込みはなく、次の国会以降の継続審議となる見通しですが、法案は暫定税率の廃止日を来月1日と定めているため、事実上の廃案となります。